Buon giorno (ボンジョルノ)
どうも、ゆるくふわっとオーガニック生活している【ゆるふわ】です。
そんな、疑問に答えていきます。
『フード・インク』とはアメリカの食品産業に潜む問題点に切り込んだ、フード・ドキュメンタリー映画で、2008年に公開された、監督ロバート・ケナーの作品です。
目次
フードインクの意味
映画「フード・インク」のインクとは、インク=incorporatede=法人や会社組織のことで、今回の映画では、巨大食品産業を指しています。
映画『フード・インク』のあらすじ(ネタバレ)
おおまかにあらすじを順番に解説します。
映画は、不気味な語りからスタートします。
「スーパーマーケットに四季はない、トマトは、青いうちに摘まれガスで熟成させたもので、見かけはトマトだが、それはトマトという概念に過ぎない」
生産者と消費者の間には、カーテンが引かれ、一部の多国籍企業が食品を支配している…
こんな感じの語りです。
この映画は、キャストそれぞれの視点でストーリーが分割されて進んでいきます。
大まかな流れが下記のようになります↓
①マクドナルド(ファーストフード)
まずはじめに、ファーストフードの話しからドキュメンタリーはスタートします。
そしてファーストフードといえば、マクドナルド。
マクドナルドが取り入れた、「工業フードシステム」が世の中を変え、(工業フードシステム=徹底した利益主義による効率化)で、この効率化がさまざまな所に歪みを生んでいきます。
マクドナルドの販売システムは、非常に効率的で、工業的(機会を導入した販売システム)は、マクドナルドから始まっています。
マクドナルドに行ったことがある人は、わかると思いますが、さまざまな調理器具があり、効率的に販売できるよう工夫されています。
調理工程がわかる動画です↓
②養鶏場
アメリカのタイソン社が作るチキンは、従来の鶏の1/2の期間で2倍のサイズに育つ
タイソン社の科学技術があれば、早く大きく育つので、それだけ利益が大きくなるのです。
そして、大企業と養鶏農家の奴隷契約についても語られ、どのようにして養鶏農家が大手企業と奴隷契約になるのかが、細かく説明されています。
③コーン
コーンの使い道は、さまざまで、スーパーに並ぶ食品の材料(甘味料など)や、家畜の飼料として多く使われていて、コーンを使って食肉用の牛を育てています。
牛は本来は、牧草を食べて成長しますが、コーンを食べると、体の構造的が、コーンを消化するのに適した構造でないので、牛にコーンを与え続けると、腸の中に大腸菌が繁殖しやすくなります。
そして、その肉が出荷され流通して、アメリカの食卓に並ぶのです。
④食品の安全
ハンバーガーを食べさせて、子供を食中毒で亡くした議員の母親がインタビューに答えていきます。
「工業フードシステム」は、安全なのか?
アメリカの食品衛生の法律は、本当に大丈夫なのか?
大手食肉会社は、効率化と食虫毒を防ぐため、アンモニアを使って肉を殺菌します。
そしてアンモニア殺菌された肉を市場に流通させているのです。
アンモニアとは、どんなものか?
理科で勉強しましたね…
⑤貧困層
肥満の家族がインタビューに答えていきます。
貧困の為、スーパーで安い食材しか買えず、食事を準備する時間がないので、安くて早いハンバーガーを食べています。
そして太って糖尿になり、薬代に金を払う…そんなサイクルが、出来上がっているのです。
アメリカでは、子供の1/3糖尿病予備軍と言われています。
⑥ポリフェイス農場(オーガニック農場)
有機農業を実践する農家が出演していて、いかに自然な農法が、効率的かインタビューで説明しています。
牛に牧草を食べさせ、その糞からまた草が生える、そこの農場では自然が循環し、牛が育つのです。
本当に「工業フードシステム」効率的なのかという疑問を有機農家の人が、投げかけています。
⑦労働環境
食肉業者は、不法移民を雇い、安い賃金で買いたたき、働かせます。
そこの現場では、不法就労による逮捕者が続出するが、なぜか工場のライン作業が止まらない程度の人数だけ逮捕されていく…
おまけに、会社の重役は逮捕されない
⑧自然食品
大手企業は、利益が出るなら有機食品に手を出します。
大手スーパーのウォルマートが有機食品に目をつけ、有機食品コーナーを作っていきます。
それは、有機食品に愛情や思い入れがあるわけでなく、そこに利益があるから参入するのです。
消費者が求める事=利益です。
⑨モンサント
最後はモンサント社の話しです
モンサントは化学薬品会社で、除草剤のラウンドアップを開発した会社です。
そしてそのラウンドアップに耐性を持つ遺伝子組み換え大豆があり、
モンサント社が耐性大豆を売り出したころ、同社の特許遺伝子を持つ大豆は全米の2%だったが、2008年には90%を占めるようになります。
そしてその除草剤に耐える大豆の種には、特許があり、この特許を侵害する農家は、次々と訴訟を起こされます。
大豆種子を勝手に再利用すると訴えられてしまうという、何とも農家泣かせなシステムがそこには、存在するのです。
⑩政治との癒着
企業が政治家と癒着して、企業優先のルールを作っていきます。
ファーストフード業界はカロリー表示に反対し、トランス脂肪酸が入っていることを隠したい精肉業界…
産地証明の表示を阻止し、多くの食品の遺伝子組み換え表示もなされていない状況です。
隠蔽体質なアメリカ食品事情が明らかになっていきます。
映画『フード・インク』の登場人物(キャスト)
※番号は出てくるストーリーの番号です。
- ①エリック・シュローサー
- アメリカのジャーナリストで、映画の共同プロデューサー。「ファストフードが世界を食いつくす(Fast food nation)」などを出版している
- ②R・ロブ
- 全米養鶏協会の一員。養鶏産業のモデルケースが経済的だと主張している。
- ②ヴィンス・エドワーズ
- ダイソン社と契約している農家で、拝金主義。
- ②キャロル・モリソン
- パーデュー社と契約している農家。唯一取材を受け入れてくれた農家。
- ③マイケル・ポーラン
- 「雑食動物のジレンマ」著者。食べ物を語る権利を主張し、目の前の事実と異なる実態を暴こうとしている。
- ③L・ジョンソン
- アイオワ州立大学、穀物利用研究室所属。高果糖コーンシロップなど、コーンを使った様々な技術開発にたずさわっている。
- ④バーバラ・コワルチク
- Oー157のハンバーガーを食べさせてしまい、息子を亡くしている。「食の安全」を訴え活動している
- ⑤M・Aゴンサレス
- 貧困によるファーストフード依存型の生活をしていて、糖尿病の夫を持つ。
- ⑥J・サラティン
- ポリフェイス農家で、オーガニック農業を実践している
- ⑦E・ペニャ
- 組合オーガナイザーで、スミスフィールド社の労働環境に疑問を持っている
- ⑧G・ハーシュバーグ
- ストーニーフィールド・ファームCEOで、環境保護論者でオーガニックヨーグルトメーカーおよび乳製品会社を経営している。
- ⑧T・エアロソ
- 大手スーパーウォルマートの酪農品買い付け主任
- ⑨T・ルーシュ
- 米国コーン生産者協会の副会長、モンサントのやり方について疑問を持っている。
- ⑨モエ・パー
- 種子洗浄業者で、種子特許を持つ、モンサントに目をつけられ、訴訟を起こされている。
- ⑨S・R・ペンネル
- モエの弁護士
映画『フード・インク』の感想・考察・レビュー
食品業界の徹底した資本主義を学べる映画で、いかに弱い物から強い物が、搾取するか、またその搾取の方法を学べる1時間30分でした。
「工業フードシステム」を保つために必要なのは、多くの犠牲であり、また消費者が、この事実を知らない事も問題の1つです。
普段なんとなくしている消費行動に、安いから買うという、消費者として当たり前の行動がありますが、この映画を見ていると、その行動自体を遠回しに、否定されている気分になりました。
事実、私たち消費者が、安く物を買いたがれば、買いたがるほど、色々な犠牲が増えます。
また、すべての犠牲は繫がっているようにさえ感じ、どれも切り離すことができません。
安い物を買う事は、このような乱暴な取引をしている企業を応援する行為にほかならないのです。
しかし
生活コストを抑えたいというジレンマとの、板挟みな気分を多くの人は、感じるのではないでしょうか?
ただポジティブに捉えられる部分もあり、ウォルマートが有機コーナーを設置したように、彼ら(資本主義)は、金で動きます
消費者が求める事をする=利益がでる
ならば、金の動きを変えれば、世の中が変わるのでは?とのポジティブな印象も受け取れました。
金の動き=消費者
我々消費者が、どの商品に金を支払うかで、世の中は変わる。
しかし、それには業界の事をもっと知る必要があります。
消費という行為は、自分を満たすだけの行動でなく、世の中を変える小さな行動に繋がり、映画では資本主義を否定的に感じさせる描写もあるが、逆に資本主義が、オーガニックを広げる可能性もあるのでは?と期待を持たせてくれる一面もありました。
むしろ資本主義だからこそ、オーガニック市場が、大きくなれば、オセロのように食品業界が、ガラリとかわるのでは?
とさえ感じさせてくれました。
この映画は、ウォルマートの動きを例にして、一般消費者の消費行動をもう一度考え直してみては?と投げ掛けているのではないでしょうか?
余談ですが、モンサントは、ロックフェラー財団から研究費などの援助を受けていたそうですw
国際金融資本が、ガッツリ絡んでいますねwww
国際金融資本については、いずれ記事にしたいと思います。
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フードインクその後(現在の状況2021年)
2011公開の映画ですので、10年ほど経過していますが、「工業フードシステム」が良い方向に変化しているのか?悪い方向に変化してるのかは、確認できません。
ただ1つハッキリしている事実は、モンサント社は、なくなっています。
正確にお伝えしますと、モンサントという企業名は消滅していて、ドイツのレーヴァークーゼンに本社のある、化学工業及び製薬会社(多国籍企業)のバイエル社に買収されています。
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映画『フード・インク』まとめ
アメリカの食品業界がこんなに荒れてるとは、想像していませんでした。
日本も、農薬大国だ、添加物大国だと言われてますが、結局どこの国もそんなに変わらないな、という印象でしたw
むしろアメリカの方がまずいかもwww
これから、アメリカの農産物を買うのには、注意が必要ですね。
みなさんも、健康的な生活をほどほどに、適当に送っていきましょ~
それでは、また
Ciao(チャオ)Ciao(チャオ)
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